法雲寺は藩公山名氏の菩提寺です。
室町時代、「六分一殿」とよばれ西国十一ヶ国を所領し室町幕府の雄といわれた「山名氏」。
日本全国六十余州の内、十一カ国を領した山名氏ですが、応仁の乱を切っ掛けに徐々に勢力が弱まり、戦国期後半には但馬と因幡のみとなってしまいます。その二カ国も織田・豊臣軍に破られて豊臣の軍門に降ります。
江戸時代には山名禅高の関ヶ原の戦いでの功によって、七美郡6700石を安堵され武家・山名の名を明治まで伝えることが出来ました。
詳しくは・・・「山名氏について」からご覧ください。
当サイトでは法雲寺と山名氏に関する情報を掲載しています。
門前の掲示イラスト 今月の一枚
釈迦牟尼如来
・草も木も みのり聞く哉 秋の雨・
大意:お釈迦様という秋の雨が注がれて草木たちそれぞれに、実っているようだ。私たちは素質能力の差はあっても、やがてはそれぞれに悟りを開くことが出来る。
中七(中句)の「みのり」は仏法を尊敬していう言葉の「御法」と、作物がみのることを意味する「実り・稔り」を掛けています。もともとは平安時代末期に編纂された歌集『梁塵秘抄』の法文歌に
『釈迦の御法はただ一つ 一味の雨にぞ似たりける 三草二木はしなじなに 花咲き実熟なるぞあわれなる』という一首があります。これは『妙法蓮華経』の『薬草喩品』で説かれている「三草二木」を題材に詠まれた歌で、現代語訳では次のようにあります。
『釈迦の説かれた教えはただ一つで、すべてのものを平等に潤す雨に似ている。雨の恵みを受けて、三草二木それぞれに、花咲き実を結ぶのは尊いことだよ。』
「一味の雨」とは同一の味の雨がすべてのものに平等に降り注ぐこと。衆生に差別なく恵みを与える仏の教えを譬える。
経本文には『如来の説法は一相一味なり』『仏の平等の説は、一味の雨の如く』とあります。
「三草二木」は大中小の薬草と大小の樹木のこと。
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